ファクタリングと電手決済サービス(電子手形)の違い

ファクタリングと電手決済サービス(電子手形)の違い

ファクタリングと電手決済サービスの違い

電手決済サービスは、手形機能の電子化によりペーパーレス化を果たした電子手形を利用するサービスです。

従来の紙の手形とは違い、手形発行に関わる事務手続きや紛失・盗難などの管理にまつわる危険性がない点などがメリットとされています。


また、金銭債権の譲渡により資金調達を行うことが出来るため、ファクタリングとの類似性を指摘する意見もあります。


このページでは、電手決済サービスの詳細を把握していくことでファクタリングとの違いを明らかにしていきます。


ファクタリング会社比較表

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電手決済サービスとは

電手決済サービスとは、決済事務の合理化と資金調達の両方を可能にする決済サービスです。

2009年8月に日本初の電子記録債権として電手決済サービスはスタートしました。


電子記録債権とは

電子債権記録機関の記録原簿への電子記録をその発生・譲渡等の要件とする、既存の. 指名債権・手形債権などとは異なる新たな金銭債権のこと。


三菱UFJ銀行(事務代行:三菱UFJファクター株式会社)では、「電手決済サービス」という名称で商品を提供しています。

電手決済サービスは、電子手形(電手)によって行われます。


電子手形(電手)は、従来の紙の手形を電子化したものであり、2009年11月に初めての電子記録債権が振り出されました。


支払い企業(利用者)は、取扱い金融機関を通じて電子手形(電手)発生記録申請をすると、納入企業(取引先)に対して債権の発生を通知します。

電子手形を受け取った納入企業は、通常の手形と同様に割引や譲渡を行なうことで、現金化を図ることが出来ます。


代表的な電子記録は、以下の通りです。


  1. 発生記録(手形における振出)
  2. 譲渡記録(手形における裏書)
  3. 支払等記録(期日に決済がなされたことの記録)

他行へ割引を行う場合は、パソコンまたはFAXによる申込手続を行うことで可能となります。


電手決済サービス(電子手形)は、電子記録債権法という法律に基づいて提供されています。


電子記録債権法とは

企業が保有する手形や売掛債権を電子化し、インターネットで取引できるようにして、紙の手形に代わる決済手段として、債権の流動化を促進し、事業者の資金調達の円滑化等を図ることを目的とする日本の法律である。2008年(平成20年)12月1日施行(平成20年政令第341号)。

この法律では、電子記録債権の発生・譲渡等について定めるとともに、電子記録債権の記録業務を行う電子債権記録機関について規定している。


参照元:wikipedia.org


電手決済サービスの流れ

電手決済サービスの手順・流れは以下の通りです。


  1. 支払企業が、取扱い金融機関に電子手形発生記録の手続きを依頼。
  2. 納入企業へ「発生記録予定債権(兼)割引のご案内」をFAX、またはE-Mailで通知。
  3. 電子手形が発生。
  4. 納入企業に「期日到来のお知らせ」をFAX、またはE-Mailで通知。
  5. 期日になると、支払企業から決済資金が納入企業の指定の決済口座に入金される。資金はその日から利用可能。

WEBサービスを利用される方はパソコン上で確認をすることが出来ます。


電手決済サービスのメリット

支払企業にとってのメリットとして以下のようなものが挙げられます。


事務管理負担の軽減

電手決済サービスを利用することで、手形発行に関わる事務負担や発行手続き、印紙代・手形保険料などの管理コストを削減することができます。

また、手形の紛失や盗難、偽造などのリスクを回避することも可能です。


さらに、取引の際に印紙税がかからないことも、企業にとって大きなメリットであると言えます。


二重譲渡リスクの回避

記録原簿上に債権・債務の関係が電子記録されるため、債権の二重譲渡リスクの回避が可能です。


支払方法の一本化

期日振込、手形支払、一括決済支払を含めた支払方法の一本化により、支払事務の効率化が可能です。


資金調達

納入企業は、電手を受け取った当日から割引を可能となるため、スムーズな資金調達を行うことが出来ます。


ファクタリングと電手決済サービスの違い

電手決済サービス(電子手形)は、一括ファクタリングとよく似ていると指摘されることがあります。


ファクタリングとは、売掛金や受取手形などの売掛債権を保有している企業が、ファクタリング会社に売掛債権を売却することで、速やかに事業資金を調達することが出来る金融サービスです。企業にとっては、自社の資金ニーズに応じて臨機応変に売掛債権を売却することで、スピーディーに売却代金を受け取ることが可能です。

一括ファクタリングについて

ファクタリングとは、売掛金をファクタリング業者が買い取ることで、本来の支払期日よりも前に事業資金を調達することができるサービスです。

一括ファクタリングは、全ての取引先の売掛債権を一括で買い取ることからこのような名称で呼ばれています。一括支払信託、一括回収などと呼ばれる場合もあります。


ファクタリングと一括支払信託は、どちらも企業が保有する債権を現金化することができる金融サービスです。どちらも企業の資金調達の多様化・安定化に繋がる手段として注目されています。このページでは、それぞれの特徴を見ていくことで違いを明らかにしていきます。

一括ファクタリングは、利用者、売掛先、ファクタリング会社の3社間で行われるケースが一般的ですが、利用者と売掛先の2者間で行うサービスも存在します。


電手決済サービスについて

電手決済サービスは、一括ファクタリングと同様のサービス内容を受けることが出来ます。

それに加え、電手決済サービスでは、手形の裏書譲渡に相当する手形的譲渡が可能です。

つまり、従来の一括ファクタリング(一括支払信託)を発展させたサービスであると考えることが出来ます。


ただし、電手決済サービスは、一括ファクタリングとは準拠する法律が異なります。


前述の通り、ファクタリングは2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2つに大別されます。

3社間ファクタリングは、民法466条「債権の譲渡生」、467条「指名債権の譲渡の対抗要件」が適用されます。

2社間ファクタリングは、民法555条で規定される売買契約にあたるとされています。


一方、電手決済サービスは、「電子記録債権法」に基づくサービスです。

電子債権記録機関に債権を記録することにより、債権者の権利を保護します。


電子手形(電手)と従来の手形、一括決済方式の違いを下表にまとめています。


従来の支払手段電手決済サービス
手形・譲渡(裏書)による支払に充当
・取引金融機関での割引
・パソコン(WEB)やFAXで、譲渡や割引の依頼が可能
・債権を分割して譲渡や割引が可能
・提携金融機関での割引が可能
・指定の口座に自動的に入金
一括決済方式
(一括ファクタリング・一括支払信託)
・パソコン(WEB)やFAXで割引の依頼が可能
・期日の取立が不要
3社間ファクタリング:民法466条、467条電子記録債権法

電子記録債権(でんさい)と電手決済サービスの違い

電手決済サービスは、同じく電子決済手段である電子記録債権(でんさい)と混同して語れる場面も多いため、ここでは両者の違いについても触れておきます。


ファクタリングは、売掛債権を売却して資金調達を可能にするサービスですが、同じように債権を現金化するサービスに電子記録債権(でんさい)があります。ファクタリングとでんさいは共通点があるため、混同することもあるかもしれません。このページでは、両者の特徴を見ていくことで具体的な違いを明らかにしていきます。

電子記録債権(でんさい)と電手決済サービスは、共に手形のペーパレス化を目的として作られたサービスです。


どちらも紛失や盗難などの事故リスクを回避することができるだけでなく、管理に係わるコストの削減にも繋がります。

また、割引や譲渡などを行うことで、資金調達が可能になります。


電子記録債権(でんさい)について

電子記録債権(でんさい)は、全国銀行協会(全銀協)が提供するサービスです。

日本国内で活動している民間銀行のほとんどが全銀協に加盟しており、「でんさいネット」に加入する都市銀や地銀など全国約1400の金融機関が取り扱うことが出来ます。


この「でんさいネット」で取扱う電子記録債権を「でんさい」と言います。

でんさいは、この異なる金融機関同士での共通利用が強みです。


また、納入企業の割引には参加金融機関の審査が必要です。


でんさいは、手形の代替として利用されており、利用対象企業は大企業から中小企業まで広範囲にわたります。


電手決済サービスについて

一方、電手決済サービスは三菱UFJ銀行が提供するサービスです。

三菱UFJ銀行および全国の日本電子債権機構(JEMCO:Japan Electronic Monetary Claim Organization)提携金融機関のみが取り扱うことが出来ます。

そのため、電子記録債権(でんさい)のような互換性を持ちません。


振出企業には厳しい審査が行われるため、基本的には三菱UFJ銀行と取引を行う大企業が対象となります。

割引については支払企業の信用力に基づき審査を行うため、納入企業への審査は不要です。


この互換性の有無がでんさいと電手決済サービスの大きな違いであると言えます。


まとめ

電手決済サービスは、一括ファクタリングの特徴を有する電子決済方法です。

支払企業の信用リスクにより、納入企業への割引・裏書譲渡などのサービスを提供します。


文書の電子化は官民を問わず注目されているため、これからの主流な決済手段として活用されることが予想されます。


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